前置きは省いて、前回までの「前編」に示した事業計画書作成の続きを記事にしていきます。
このページでは、4.経営方針・目標と今後のプラン以降を文章と表を加えながら記事にします。
画像の経営計画 1.企業概要から3.自社や自社の提供する商品・サービスの強みの内容は「前編」に記載しています。
4.経営方針・目標と今後のプラン
経営方針・目標と今後のプランとして、以下の内容に取り組むこととする。
1.リスティング広告を活用し、オーガニック商品を使用した美容技術に関心があるお客様に向けて、サロンホームページをより効果的に運用し、新規客獲得と将来につながる見込み客の獲得で売上拡大を図る。
2.競合美容室に通うお客様に向けて、コスト面で割安な当サロンの強みをリスティング広告で訴求し、毎月または毎回の美容室代金を見直したいお客様に向けて、オーガニック商品の効果紹介ページを作成し、問い合わせを増加させ、閲覧したお客様の取り込みで売上拡大を図る。また、新規のお客様からの紹介キャンペーンを行い、広告費を抑えて新規客獲得を行う。
<補助事業計画>
I.補助事業の内容
1.補助事業で行う事業名(30文字以内)
例:新たな集客用PR活動による新規獲得と紹介キャンペーン
2.販路開拓(生産性向上)の取り組み内容
【現状】
xxサロンは、自社管理するウェブサイトを軸に新規集客活動を行ってきたが、競合他社の出店やPR活動の影響もあり、新規集客力不足が課題となっている。その解決のためには、xxサロンの強みでもある「オーガニック商品を使用した美容技術と体験しやすい技術料金」を認識してもらうPR手段と集客手段の構築が欠かせないため、今回の補助事業に取り組み事業の経営安定化を図りたい。
【具体的な取り組み】
渋谷/原宿に訪れるお客様でオーガニック商品にこだわって髪を整えたい客層にターゲットを絞り、あたらしい美容室を探しているお客様や他美容室に通いながらオーガニック商品に興味のあるお客様に向けて、目に付きやすい時間帯/曜日/サロンのある集客エリアに絞って、新たな集客用PRとしてリスティング広告を運用する。また、当サロンと同エリアに出店美容室に通うお客様に向けて、オーガニック商品でありながら技術料金が割安な当サロンの強みを、リスティング広告からランディングページへ流入させ、他店からの獲得で売上拡大を測る。
ランディングページのイメージ
『エッセンシティーオーガニックカラー』を使用。商品成分:ノンシリコーン、ノンパラフィン(鉱物油)、ノンパラペン(防腐剤)、無香料 89%自然由来成分(平均値:1剤、2剤混合時)
※説明文章は冒頭のみで省略しています。例ではサービス提供するオーガニック商品について説明をしています。その他グーグル広告に使用予定(クリックした先)のランディングページのイメージを記載する。
事業計画の取り組み内容を表や図で示します。
(補助事業の計画内容を表で示していきます。)
(↑リスティング広告運用の計画として表示時間を具体的に示します。)広告予算を効果的に使用するためターゲットとするお客様がネット接続すると予測する時間帯に絞って広告表示する。
(↑リスティング広告運用の計画として設定条件を具体的に示します。)広告の担当者に問い合わせ確率を確認した所、xxxクリックに1回の割合で問い合わせが来るとの回答だったため、広告内容と1回当たりのクリック予算を決定。
(MAPも掲載します)
広告配信エリアはXXサロンのある渋谷区を中心に設定する。
(実施スケジュールを示します)
広告運用計画の実務と財務活動の担当者=事業主が担当(現場以外の経営コア業務として担当する)
3.業務効率化(生産性向上)の取り組み内容
※公募要領に記載の取り組み内容を確認し記載する。そして必須項目ではないため割愛します。取り組みが当てはまる場合には審査加点項目になりますので、記入してください。(個人的アドバイスになりますが無記入でも審査は通過できていました。)
4.補助事業の効果
【新たな集客用PR活動による新規獲得と紹介キャンペーンの効果】
売上減少で厳しいコロナ禍において、新たな集客用PRの活用でリステイング広告を運用し、ターゲットとしている集客エリアで生活するお客様からのウェブサイト流入数が増加、新規客と他美容室から乗り換え客の来店増加で売上拡大が見込まれる。また、効率的なIT化利用として、新規客にむけて当美容室の会員登録を行ってもらい、予約システムからご予約をいただくとともに、お客様向けにおすすめ商品や新商品の情報発信を行うことで、リピート客へとつなげ広告予算を無駄に消費せず補助事業の効果を上げていきたい。
(リスティング広告の効果を示します)
新規客の売上増加により、既存客の売上を合わせて大幅に売上改善される。
(三者の視点で事業計画の効果を示します)
補助事業を通して、お客様・販売業者(美容卸業者)双方に貢献しながら、当サロンは新規客獲得により売上拡大が図れると考えています。
【紹介キャンペーンの効果】
競合サロンから来店いただいたお客様を含めた新規のお客様へ、紹介キャンペーンを行い、他美容室との併用も視野に考えた再来店に繋げるため、2回目以降の割引キャンペーンを提案する。キャンペーン内容はオーガニック商品を使用した技術メニューのxx割引で、内容はお客様からヒアリングを行い随時改善し、補助事業の広告費を消費せず相乗効果で新規客獲得と売上拡大を図る。目標としてxx月からxx月期間にxx名を獲得したい。
【美容業界の問題・社会問題・環境問題・脱炭素社会に向けての効果】
※この部分は補助事業に直接的に関わる部分では有りませんが、広い視点でご自分が取り組む1つの事業の延長線上には、大きな社会問題の解決へと繋がるよう結論づけて記入します。
なので、この部分はマニュアルとして記入せず「ご自身の事業に合わせることが重要」です。考えられる問題としては「美容業界の問題・社会問題・環境問題・脱炭素社会に向けての効果】です。
特に「脱炭素社会に向けての効果」は取り上げてください。理由は現在政府が取り組んでる内容と一致するからです。
ペーパーレス・IT化利用もその一環として評価されます。
最後に一文を
補助事業を通して、弱みの払拭と機会の活用に徹して、来年度以降は新店舗出店(または事業拡大)につなげたい。
まとめ
2回に分けて補助事業計画書の例となる文章と表を示しました。
実際、この記事を参考にして申請した場合、どの程度の確率で採択されるのかは未知数です。一方で、制度自体は知ってはいるものの、どう手をつけたら良いのか困っている方には「参考程度になれるのかも?」と、少しでも役に立てたら本当に嬉しく思います。
長い記事になりましたが、小規模美容室事業者の方や、フリーランス美容師の方達がご覧になられて、申請に取り組む方がいましたら、陰ながら応援していますので、ぜひ取り組んでみてください!!