Column コラム

2022年からシェアサロン・面貸し美容室利用を検討中の方に「サロンワークステーションの2021年」を振り返りしました。

事業を通して問題解決したいのは「離職時に美容師としてのキャリアがなくなってしまう」問題。

はじめに自己紹介をさせてください。サロンワークステーションを運営している立花です。サロンの様子など参考になればと、今年を振り返る形で記事にしました。目を通して頂けたら幸いです。よろしくお願いします。

2021年は20名の申込みがあり16名の新規スタイリスト登録をいただきました。(記事作成時点)

主な登録理由としては、就職していた美容室を離れた方や、美容師を数ヶ月から1年以上休んでいた方、他サロンからの乗り換え登録です。(未登録4名の理由として全てスパ利用がメインでした。この目的の場合は、シャンプー台を占有できる他サロンが向いていると考えているため、いくつかの店舗をご紹介させていただきました)

この登録理由のように、離職を理由に美容師キャリアを手放してしまうことを考えているとしたら、非常にもったいないということです。キャリアというのは、日々営業や練習を通して経験を重ね、一人の美容師として接客や技術習得を積み重ねてきた財産です。

様々な状況や立場で、美容師を辞めるケースは考えられますが、一方で、離職しても、お客様から担当を望まれているなら「個人サロンワークが可能なサロン」を利用して、美容師キャリアがなくならないように、担当場所を確保してみてはいかがでしようか。

2021年運営テーマは「お客様の数や利用回数にかかわらず利用できる美容師のワークスペース」結果は反省点も

サロンは積極的にスペース提供を開始して6年になります。この期間に継続利用しているスタイリストの方達と、新規登録した今年のスタイリストのみなさんでサロンを共同利用しました。(サロンには出退勤管理システムがあり、各自サロン利用するため共同利用と示しています)

2021年もコロナの影響があり、前半は「席の提供は余り気味」でした。後半は、コロナ感染者数が落ち着き始め「席の提供はコロナ前に近づく」ように回復していきます。

ここで少しサロンの特徴について触れさせていただきます。

サロンワークステーションは「時間で席を貸し出している」ので、1日の最大提供数はあらかじめ決定しています。その枠を予約制で回転させることになるので、オープンから閉店時間までを予約受付順に埋めていき、後から予約を入れる方は「空いている時間に予約する」という事になります。(一般的な席のチケット予約と同じ)

この予約受付方法により、サロンとしては最大限の提供数を求めていくので、予約件数の多い土休日の日中など「満席で提供できない時間」が数時間は出ることになりました。

ですが一方で、予約ルールとして「継続・新規スタイリストに関係なく、少ない利用回数や顧客数でも全ての利用者が同じ条件で予約できる」事も全スタイリストが認識しています。(利用時間や曜日、登録条件による価格差が無い事)

従って、全て同じ条件で公平に予約サービスを提供できたとも考えられるので、この点は評価できました。

しかし、少し席の提供自体が足りない部分もあり、席の供給体制を変える事で、先ほどの「もう少し提供できた」と、来年に向けて反省しなければなりません。

全ての登録者が同じ条件で利用する利点とは?

サロンを継続利用するスタイリストと、新規登録スタイリストが共にサロンワークすることは、2021年だけに限らず当初から続けていた事です。

サロンを管理する者として、まず継続利用は大変嬉しい事です。これからも満足いただけるように提供していきます。そして新規登録は、サロン運営を進めていく中で必要不可欠な「あたらしい利用契約」です。

私の中では、サロンの提供時間に対して全体登録者数と最大提供時間を計算し、新規登録を受付てきました。

その利点として、同じ条件で全てのスタイリストが利用できる事は「特に繁忙期において、第一希望の時間に予約を入れられないとしても、他スタイリストも条件が同じであれば」受付に対するバランスは保てると考えている点です。

今後もこの「利点」を元に、提供体制を継続していきたいと思っています。ただ、当サロン以外の要素により、今後は影響を受けてしまう事(法律税制や競合他社等)も考えて対処する必要があります。

新店舗・スペース拡大を目標に準備を進めていた2021年

店舗には席の制限があります。大きく受付数を伸ばすためにはスペースを大きくし、席を増やす必要が出てきます。2021年のサロン受付件数を計算すると、スペースの拡大が必要であり、目標でもありました。

そこで新店舗として数件内見と申し込みの段階まで進んだものの、インフラ面で条件が合わず先に進めませんでした。

渋谷原宿の同エリアで営業する店舗としては、決して大きくはないサロンですが「スタイリストに必要とされるシェアサロン・面貸し美容室とは何か?」を考え現在のサロン提供体制で実践しています。

今後のスペース拡大を諦めた訳ではないので、準備を整えながら2022年に移行したいと考えています。

最後に「2021年のサロンワークステーション」はどうだったか。

2021年もあと少しで終わります。サロンワークステーションは、登録スタイリストに向けて最大限に席を提供した一年でした。今年は365日のうち3日間ほど休業がありましたが、利用希望に対して多くの営業日数で応えられたと思います。

そして、この1年で登録解除をした皆様に向けてお礼を申し上げます。美容室に再就職されたスタイリストの方、美容以外の職に転職された方、結婚・出産を機に美容師を休止した方、海外に活動拠点を移された方、大変お世話になりました。これからも皆さんの技術・接客が営利だけが目的ではない美容師として、ご家族・友人など近しい方のためにも継続されることを期待しています。

最後に、フリーランス美容師について「noteやSNSの記事」を見かけます。参考になる事もありますが「自分で考えた事をどれだけ実践できるか」だと私は思っています。

自分自身が納得できる条件であれば、それが次の決断に繋がるはずです。もしサロン選びで困っていたら参考程度になれば嬉しく思います。そして、直接お客様から予約を受けて、個人担当するサロンワークは、新しい価値観に気づかせてくれると思います。